●東京石油市場
10日の東京石油製品はガソリン安・灯油高で引けた。15時半現在のガソリン期先9月限は前日比210円安の5万4940円、灯油期先9月限は同20円高の5万3160円、原油期先8月限は同30円高の4万5510円。
東京石油市場は波乱の展開を演じていた。中国の2月の貿易収支が12時半に発表され、かなり強気の数字となった。これをキッカケにしてNY原油や石油製品が切り返しの動きをみせた。原油はそれまでの軟調地合いから一変し、プラス圏まで買い進まれ、東京石油市場も灯油や原油を中心に出直りを加速させ、13時過ぎに灯油は全限がプラス圏に入った。この灯油の強引な上げがガソリンの底上げにつながったともいえる。ガソリンも限月によってはプラス圏に入っていたが、先限はプラス圏にとりあえず抵抗をみせていた。昼前まではNY原油の軟調地合いと円高警戒からガソリンは5万5000円以下で推移しており、まさに中国の貿易収支で状況は一変したといえる。昼過ぎに発表された石油連盟の供給統計は本日も材料視されなかったといえるが、3月下旬にかけてガソリンの支援材料になるとみておくべきでは。ところで、再開した上海株は金融引き締め強化を警戒して1%以上も急落する場面もみせた。
東京市場ではこの上海株安を警戒して、NY金の上伸にはイマイチ反応薄。それまでの強引な買いがアダになったともいえる。上海株の下げ幅が夜間取引に大きく影響を与えるとみる。また、深押しも警戒したい。
今晩のNY原油はEIAの在庫統計での石油需要の動向に左右されるだろう。ただし、その後の中国の経済指標の発表を控えており、市場の関心はそちらに向かうとみる。2月の主要経済指標はかなり強気な内容になるとみられている。従って、NY原油はそれに期待した動きをみせるのでは。ただし、強気の経済指標が中国の利上げにつながるともみられるため、その後金融引き締めを警戒して原油はまた売られるとみる。結果的には売り場提供になるのでは。EIAは前日、今春の原油相場を80ドルをしている。これを材料にして前日のNY原油は80ドルを維持しているが、景気回復が前提となっている。財政悪化が欧米で深刻化する中、景気回復による需要拡大につながる保証もなく、80ドル割れはまだ考えておくべきでは。
●東京トウモロコシ市場
10日の東京トウモロコシは続落。期先3月限は前日比230円安の2万1020円。
シカゴ安や円高もあり、東京は続落している。朝方は弱気筋の売りが期先でみられ、下げ幅を大きくしていた。手口の悪さ
時間外の一段安もあり、さらに売り込まれ、次節では先限の2万1000円割れを意識する水準まで値を下げた。ただ、時間外での大豆の出直りの動きもあって、前引けには買い戻しが先行し、軒並み下げ幅を縮小していた。後場寄り先限は前場2節の安値まで売られた。時間外の大豆が売り直されたこともあるが、時間外のコーンの軟調地合いが続いており、ヤレヤレの売りに押されたといえる。先限は後場2節に2万0980円で始まったが、大台割れでの大衆筋の買い注文も多く、大台を何とか維持している。大引けのトウモロコシは小動きにとどまり、今晩の発表待ちだったといえる。
今晩のシカゴコーンは自律反発も期待したい。かなり弱気な需給報告になるとの見方から売り込まれ、期近5月限は前週の高値から終値ベースで17.75セントも急落している。2009年度の米国コーンの生産高下方修正は需要低迷でカバーされ、期末在庫は上方修正されるとみられている。しかし、イリノイやミネソタの作付面積・イールドの修正も予想されるだけに、主産地の生産高の下方修正が全体の生産高に与える影響も大きいとみる。従って、ここまでの下落でかなり弱気な内容を先取りしたとみるべきで、「知ったらしまい」からの反発も。ただ、天候プレミアムを買う動きは期近3月限の納会(12日)後のサヤ滑りを確認してから。目先の下値確認に過ぎない動きとも考えられる。
●東京大豆市場
10日の東京米国産大豆はしっかり。一般大豆期先2月限は前日比円高の3万円、Non-GMO大豆期先2月限は同130円高の4万7360円。
東京一般大豆は今晩の需給報告を前にして商いは極めて低調で、この低調が閑散に売りなしをもたらしたともいえる。シカゴは期先にかけて下落しており、それを嫌気するとみられたが、反応薄。時間外の切り返しの動きもあり、前引けには期先もプラス圏に水準を切り上げた。時間外の戻りは限定的で、フロア取引の下げを取り戻したわけでもないが、売り方不在が影響して戻したといえる。後場寄り前に時間外は売り直された。このため、後場寄りの期先はマイナス圏に入ったものの、中国の強気の経済指標を好感して貴金属や石油市場が安値から大きく切り返しており、東京一般大豆でも連想買いが入り、先限は次節でまたプラス圏に入っている。時間外安や日中取引でのシカゴ期先安に反応せず、水準的にはかなり割高ともいえる。大引けは時間外がまた上昇したこともあり、期近以外はプラス圏で引けた。先限では弱気筋の売りを大衆筋の買いが吸収していた。
今晩のシカゴ大豆は下落するとみる。強気の米国大豆の期末在庫を踏まえてシカゴは下げ渋っている。しかしながら、据え置きとみられているブラジルの生産高がここにきてさらに上方修正される予想がブラジル側から明らかにされている。ブラジルの商品供給公社であるConabは6750万トンとしているが、米農務省の2月予想は6600万トン。軒並み6600万トンを上回っている。アルゼンチンの生産高は5300万トンから上方修正される見通しが一般的ながら、市場では5500万トンを越えるとの予想が有力となっており、米農務省がそれに近い数字を示すかどうか注目したい。ブラジルの収穫も順調であり、米国の期末在庫の下方修正を支援材料にした買いは限定的で、世界的な需給バランスに注目したい。ここまでの下げ渋りで売られ過ぎ懸念も解消され、売り直されるとみる。期近5月限でまた9.10ドルを試すことも想定したい。
●東京コ-ヒ-市場
10日の東京アラビカは海外上伸でも売られる。期先11月限は前日比60円安の2万1260円。
ICEは比較的大きく買い進まれたが、東京は連日の支援材料に反応薄で、連日の玉次第の動きをみせている。昼以降、東京工業品市場での戻りが目立つが、アラビカの反応はなく、期近から一段と水準を切り下げ、買い方不在の深刻さを露呈する動きをみせた。先限は安値引けに。
今晩のICEコーヒーは反落の見込み。1.30ドルを期近5月限が維持したことで、テクニカルな買いに上伸しているが、生産国の売りが控えており、テクニカルな買いはこれまでも押し潰されてきた。まして不需要期に入っており、焙煎業者の買いも期待薄。1.35ドル越えよりも1.30ドル割れを先に目指すとみる。


